ケイさんとの疲れだけが残る
世にも珍しい面接を終えて、
職場に立ち所用を済ませてから
家に帰りついてもなかなか
ケイさんにお礼のラインを送れず
ただ気が抜けてしまっていました。


出会ったときは失恋するかしないか、
婚活の厳しさに触れたばかりで
前進していく強さもなかった頃。
毎日のようにラインをくれることで
寂しい心の隙間も埋められました。


そのことでケイさんに思いが募り、
脈なしとわかりきっているのに
お会いしたいと思っていました。


わずかな期待も持っていましたし、
少しのチャンスがあるならぜひとも
いかしたいと考えてもいました。


面接ということで気合いもいれ、
臆病風の突風にも負けないように
強く踏ん張って耐え抜きました。


それなのに・・・。


私という人間は自分勝手なものだと
気付かされることになる結果です。


コンビニ待ち伏せ未遂をするほどに
実物を見てみたいと考えたり、
イベントがある時期を一人で迎え
勝手に孤独感を募らせてみたり、
挙げ句の果てにはお時間いただいて
短すぎる時間を理解しながらも
こんな気の抜けたような状態に陥り
加えてねちねち不満を募らせ・・・。


婚活を開始するにあたって、
様々なサイトや記事を読みあさり
婚活について書かれたハウツー本も
何冊かわからないほど読んで、
どんな女性が選ばれるのかなどと
知識だけは無駄に仕入れたのに・・・。


これでは、身勝手な嫌な女代表です。


お礼も伝えないまま終わるというのは
お互い大人としてどうかなと思い立ち
スマホを取り出したところ、
意外にもケイさんの方から先に
ラインをいただいていました。


「今日は短い時間でごめんね」


ケイさんからの短い一文のなかに
どういう思いが隠されているのか
読み解けるほどの経験がないため、
思うことはありましたが返信を考え
単文にして送りました。


「お忙しいところお時間をいただき
ありがとうございました。
一緒に買い物できて楽しかったです」


なんとお伝えしていいのか悩んだので
最低限のことだけになりましたが、
ケイさんからはすぐに返事がきて
家に帰りついたか気遣ってもらえたり
買った商品についての話だったりが
会う前とあまり変わらない間隔で
ラインが届いていました。


これがいいことなのかどうなのか、
もうどう考えていいのかということも
とりあえず棚にあげることにして
私も当たり障りのないラインを
変わらずに送るようになってました。