誰よりも先を行きたいのか、
時代の最先端にいらっしゃるのか
私には理解できないほどの速さで
人混みをかき分けて突き進み続ける
ケイさんを必死に追う私・・・。


どんなことも経験になる!


と、トライしてみたデートでしたが
出鼻からあまりにハードすぎて、
クリアは困難なように思えます。


ちなみに、この移動速度を例えるなら
通勤ラッシュ時の東京駅などで
乗り換えるため、出口に出るために
猪突猛進していくあの群の中にいる
そんなかなり怖い速さです・・・。


エスカレーター付近に近付いて
やっとゆるめてくれたケイさんは
はっとして振り返ると・・・

「もしかして早歩きになってた?」

と、二枚目寄りの端正な顔立ちを
微動だにせずに聞いてきました。


ええ、帰りたくなりました。


とも言えないので、やんわりとした
表現を瞬時に思い付かなかったので
「ごめんなさい。早いです・・・」
と、正直に伝えるとケイさんは
「癖になってて」とエスカレーターに
進みながら教えてくれましたが・・・。


普段から重たい本を運んだり並べたり
少し鍛えててよかったと思いつつ、
目の前にしたケイさんを見上げると
なんとも言い表しようのない
思いになってしまいます。


この人が3ヶ月ラインだけをした
お互い踏ん切りをつけられずに、
長々と連絡を取り合っていた人。


運命を感じた彼と初めて会った時の
ドキドキやときめき?みたいな
少し甘いようなものは感じず、
「あぁ、この人だったんだな」と
思ってしまったというか・・・。


初めての時よりも落ち着いて
デートではなく面接という
モードになることができたのかも
と、分析できて腑に落ちましたが
会えて嬉しい感覚が薄いというのも
なんだか寂しく思えたり。


コンビニで待ち伏せ未遂まで
してしまったのに私も薄情です・・・。


とはいえ、やっとこぎ着けた面接。
人生の経験にする!ことの前に
もしかしたらがあるかもしれない
大事なチャンスでもあります。


ラッシュの時の速さで移動しても
追い付ける距離なら食らいついて
なんとか次へと繋げたい・・・。


ですが、写真と実物が同一人物なら
ここまで会えなかった理由は・・・。


残された仮定のどちらかだとすると
先になにも見出だせないことになり
それはそれで困るなと思いながら
少しだけスピードを落としてくれた
ケイさんの後を追いました。