楽しかった初めての合コンが、
とにかく不機嫌な高野さんの登場で
場の空気は凍りつきそうでした。


この人はなにをしに来たの?


世界の何もかもが楽しくないの?


私はともかく、ミホさんナナさんに
不満なんてないでしょ?



などなど、悶々と考えていた私ですが
もう視界の中に入るのもいやになり、
後半はずっと美味しい料理に集中。


集中というよりは会話がないので、
みんな各自お酒を追加してみたり
ご飯を無意味にゆっくり食べたり
時間とかタイミングとかを考え
解散をいつにするかというのを
見計らっていたような頃合い。


ヨッシーのお見舞いに行こう。
LINEなどというツールなどでは
この気持ちを伝えきれやしない!


楽しかった飲み会だったのに、
高野さんって何者なのあれ?
あれはどういうキャスティング?
あり得ないんですけどーーー!


募る不満を入院しているヨッシーに
ぶつけるというのは考えものですが、
報告ということで許しを乞いたい。



などと私はあれこれと考えながら
テーブルの上に並べられている
料理に手を伸ばし取り皿にとると、
目の前の高野さんが声を上げました。


「なに勝手にとってんの?」


その言葉が誰に向けられた言葉なのか
瞬時にはわからなかったのですが、
顔を上げるとがっつり目があったので
どうやら私に対して向けられた様子。


なにと言われても料理(からあげ)を・・・


などとお答えする前に高野さんは
激おこプンプン丸な表情になって、
次々と怒りを表現してきました。


「それ俺がとろうとしてたヤツ」

「なんでそういうのわかんないわけ?」

「空気読めないタイプ?」

「自分がよければそれでいいの?」

「言葉の意味わかってんの?」

「てか、本気でやってんの?」

「俺がとるってわかってたでしょ」



この人は本気でヤバイ人なのでは?


自分に対しておっしゃっているのでは?
そのセリフ、のしをつけてお返したい!


怒りとか恐怖心とかいうものよりも、
からあげ1つでここまで怒りスイッチ
オンにできることに呆れてしまいました。



他にも(からあげ)まだありますよ?


と、残された5個ほどのからあげを
アピールしてみたのですが、やはり
話が通じる相手ではありません。


「は?一緒にみえんの?」

「てか、目とかみえてんの?」


よりいっそう怒りボルテージを上げ
耳まで真っ赤になっていきました。